2013年09月01日

【コード進行メモ 02】西村由紀江「水面のワルツ」より

西村由紀江さんのアルバム『ビオトープ』より「水面のワルツ」を分析してみました。
今回は2点、ご紹介したいと思います。
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まず1点目は、イントロ部分についてです。
この曲のイントロは、ピアノ(鍵盤楽器)独特のシークエンス的フレーズになっています。西村由紀江さんの曲によく見られる、とてもきれいな響きのフレーズですね。コード進行は、

| GM9   | Em9  | CM9  | Am9  | C/D  |     | G   |     |

となっています。
このフレーズですが、前半4小節のヴォイシングは、各コードそれぞれ同じ形になっているんですね。

1(ルート)+M7(m7) --- 5 --- M7(m7) --- 9 --- 10(3) --- M7(m7)

3度ずつ下降しながら、この同じ形を繰り返しています。M79thを使っているところがきれいな響きのミソだと思います。 インストの場合、このようなシークエンス的音の組み立てで立派にメロディが成立してしまうんだなぁと感心しました。
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次に2点目は、イントロの後の16小節について見てみましょう。コード進行は、次のようになっています。

| GM7  | Am7  | G/B  | Am7  |

| GM7  | Am7  | G/B  | G7   |

| A/C#  | D/C  | G/B  | Em7  |

| C#m7b5 | F#7  | Bm  | D7/A  |

例によってまず、Key=Gのダイアトニックコードを書いておきましょう。

GM7 Am7 Bm7 CM7 D7 Em7 F#m7b5

16小節のコード進行で、ダイアトニックにないものは、G7、A/C#、D/C、C#m7b5、F#7です。
まず、| A/C#  | D/C  | 〜   のところは何なんでしょうか?コードだけ見たらさっぱりわからないと思いますが、ここはメロディが同じ形で2回繰り返される「反復進行」になっています。反復進行の中では、一時的にコードが自由になります。

「D(ドミナント)2度下行型の反復進行」
A :  I1 → IV  VII1 → III つまり A/C# → D  G/B → C

曲の中では、ベースラインがC# → C → Bと下降しており、また本来Cの所は、代理コードとしてEm7が使われたと考えればいいのではないでしょうか?

次に最後の4小節ですが、まずC#m7b5 → F#7 → Bmロ短調(Bm)のツー・ファイブ・ワンであり、楽節の終わりをKey=Gのドミナント(D7/A)につなげたと考えればいいでしょう。
注:ロ短調(Bm)は、ト長調(G)の属調ニ長調(D)の平行短調

ところで、8小節目のG7をどう説明したらいいのか? 私には謎、分からないので、どなたか教えていただけるとうれしいです。
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【今日のまとめ】
シークエンス的音の組み立てでフレーズを作ろう!(ex. 同じ音形の繰り返し)
 M79thを使うのがミソ!

反復進行というギミックをコード進行に取り入れよう!
「水面のワルツ」では、一つのモチーフを3回繰り返し、3回めに反復進行を使って変化を付けています。(3回繰り返すというのも作曲では常套手段)

近親調のツー・ファイブ・ワンをコード進行に取り入れよう!



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posted by tenawanboy at 14:38| Comment(0) | 楽曲分析 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2013年08月26日

【コード進行メモ】西村由紀江「ある朝の風景」より

最近、西村由紀江さんの「ある朝の風景」(アルバム『ビオトープ』より)という曲を分析してみました。その中から参考になると思ったコード進行を、自分メモを兼ねて紹介したいと思います。

 

楽節の終わりにドミナントが来て一区切りするまでのコード進行です。この曲のキーは、Aです。

 

| G#m7b5 C#7 | F#m    |A/B B7 | D/E   |*

 

上のような進行です。

まず、Key=Aのダイアトニックコードを書いておきましょう。

 

AM7 Bm7 C#m7 DM7 E7 F#m7 G#m7b5

 

の進行には、ダイアトニックにはないC#7とA/B、B7があり、一見、どういう進行なのか、分かりませんでした。実はこの進行、以下の3つのコード進行に分解することができるんですね。

 

1. G#m7b5 → C#7 → F#m

(Key=F#m 嬰ヘ短調のツー・ファイブ・ワンです)

2. F#m → B7 → E

(Key=E ホ長調のツー・ファイブ・ワンです)

3. Bm7 → E7 → A

(Key=A イ長調のツー・ファイブ・ワンです)

 

の進行を見ていくと、最初は1の進行そのままですね。その後は、2の進行が変化したものです。A/Bというのは、いわゆるV7をIV/Vに置き換えたものです。(ハ長調で言いますと、FM7/Gのようなコードで、おしゃれな響きがするドミナントです。【参考】藤巻浩・著『コード作曲法』)

そして、B7というのは、いわゆるドッペルドミナントで、最後のドミナントD/E(≒E7)にかかります。

 

説明してしまうと、何ということはないコード進行なのですが、自分が作曲しようとするとき、なかなかこういう素敵な進行を使うことができません。西村由紀江さんの曲は、分析するといろいろおしゃれなコード進行やテンションが随所に散りばめられています。そういった曲をどのような発想で作曲していくのか、その過程をぜひ知りたいものですね〜!!

 

 

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posted by tenawanboy at 01:36| Comment(0) | 楽曲分析 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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